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Light in Darkness 10

2021/08/06
Light in Darkness
(この章は裏描写を微量に含みます)※R18ミンホです。登場人物は全て実在の人物団体等とは無関係です。高校生以下の方の閲覧はお断りしています。

L in D
→この作品について。パラレル/エロティックサスペンス/R20deep/刺激が強いお話なのでご注意下さい(SM表現等も有り)※レラユノからのミンホです、HCが悪役で出てきますがお話の中であっても辛い方は読まれないようにして下さい。



Light in Darkness

10





─Y─


「ユノお疲れ様、今日は沢山仕事してくれたお礼です」
チャンミンはそう言って、テーブルに大きな皿とワインを持ってきた
皿の中には綺麗に纏められたパスタが盛られている


「…ボロネーゼじゃん、チャンミンこれ作ったの?」
「そうですよ、赤ワイン効きすぎかもしれないけど」
ポンと言う爽快な音を立てて栓が抜かれ、チャンミンはグラスにワインを注いだ


「ワインワインでユノ酔っ払っちゃうね」
「あーはは…、チャンミン俺弱いの分かったんだ」
「ちょっとずつね、あなたの事がわかってきましたよ」
そう言われてどきっとする
そう言う意味で言ったわけじゃないのだろうけど


「チャンミン今日この部屋で俺と食事なんかしてていいのか?」
「友達と旅行行くって。だから…。あー…なんか不倫してる気分ですね」
パスタを巻きながらちらりとチャンミンを見ると、彼は苦笑いをしてグラスに口をつけた


「そうだな…」
同じように苦笑いして手が止まる
するとチャンミンはコホンと咳払いをしてグラスを置いた
「ユノ悪いとか思わなくていいから。あそうだ…仕事の事であなたに話が」
「話?」
「実は北欧風のインテリアブランドを展開して会社を広げようと思ってて、今度出張一緒に行きませんか?デンマークで遠いですけど…」


「俺?」
目を丸くする俺にチャンミンは優しく微笑う
「センスがいいと思うんです、それに今秘書より助っ人になってる」
「…そうかな」
優しく笑っていた目が元に戻り、チャンミンは真剣な面持ちで俺に言った
「だから…僕はあなたが必要だ」


それから、そう言う意味じゃないんだよと笑って付け加えるチャンミン
こんなに美味しい料理でもてなしてくれるチャンミン
必要だ、って
なんていい響き


「はは…、もいっかい言ってチャンミン…」
そう笑ってフォークをくるくるするけれど、目の前が滲んでしまう
見られたくないんだ
こんな、馬鹿みたいな涙なんて


「ユノ…泣いてるの?僕良くないこと言いましたか…」
そう言って顔を覗き込むチャンミンの心配そうな顔
なんて可愛いんだろう、なんて愛しいんだ、その時初めてそう思った
幸せって、こういう事なのかな


「ユノ…、ユノってば」
「う…ん」
「…すいません」
「違うんだチャンミン…嬉しくて」


チャンミンが近付けるナプキンを引ったくって拭おうとしたけれど、そのまま俺の涙は拭われる
目を合わせた時、チャンミンの目が少し赤くなっている事に気付いた


「何ですか、意味がわかりません貰い泣きしそうになったんだけど」
「はは…」


怒っているの?そんなチャンミンもまたいいよ
くるくる表情を変えて俺を見る、その可愛い瞳に似合わず結構アノ時は獰猛で
いい男だと何度も思った
そしてこんな繊細な料理を作れてしまう
女がほっとかなかったんだろうな…と思う


チャンミンは溜め息をついて俺の肩をぽんと叩き、フォークを持った
「じゃあオーケーってことですね、頼みますよ」
「…わかったよ」
「ほら冷めないうちに早く食べてユノ」


チャンミンの作ったボロネーゼは結構本格的だった
ワインを入れすぎたと言ったけど、本当にまあそうだった
だから酔ってしまったのかな








今はソファーに座って髪を撫でられている、その心地いい感覚にうっとりとしてチャンミンを見つめた
俺はどんな男なの?チャンミン
俺は女だって相手してきたんだ
だけど高値をつけるのは決まって男
お前も俺を、やっぱり抱きたい?


そう、嵌めたのは俺だ
行く宛てもなかった、隠して欲しかった
俺に嵌まって…沼の底まで嵌まればコントロールできると思った


きっと今頃追っ手が探してるだろう
そのうち迷惑をかけてしまうかもしれない
これで良かったのか?
いや、わかっていたくせに俺は…


「…ユノ」
「チャンミン…」


チャンミンはこうして成功者で、幸せな家庭も築いている
奥さんはどうだろうか
俺との事を知ったら
いや、「俺の事」を知ったら


「ユノ酔ってるの?」
「うん、ちょっとね…」


巻き込まれるのはチャンミンだけじゃない
奥さんまで


「ユノ綺麗ですよ、僕を見て?」


俺は…今、見たこともないチャンミンの奥さんに僅かなジェラシーを感じてハッとした
とっさに体を離してチャンミンを見る
それから俺は俯いてチャンミンから視線を外した
「チャンミンごめん…、今日は…」
「どうしたのユノ」
「…奥さんがいるくせに」


何を言っているんだろう
こんな事を言おうとしたんじゃないのに
チャンミンを責めるのは、違う


「わかってます、あなたは僕に助けを求めた、利用した」
「え…」
「でも僕もあなたを利用します、何度も抱いたし…それに右腕になって貰うしフィフティーフィフティーな関係でしょ」
チャンミンはそう言うとフッと笑ってソファーから立ち上がりキッチンへ消えた


暫くしてから戻ってきて、グラスに入れた水を俺に手渡す
「妻のことは冷めてたわけじゃないけど…計算もあって結婚したから」
「もう好きじゃないのか?」
「いや好きですよ、好き…、あぁ好きって何でしょうね?でもあなたほど守…」
そう言ってからチャンミンは押し黙り、また俺の隣にストンと座った
それからゆっくりとグラスを傾けて水を飲む俺をじっと見つめた


「ユノが気分じゃないなら無理強いしませんよ、それ飲んだらゆっくり休んで」
「チャンミン…」
「ハッ…そんな、体だけって思ってますか?確かにあなたは最高だけど…女しか知らなかった僕が言うんだから本当だよ、でもそれだけじゃないって覚えといてユノ」


俺は再びソファーから立ち上がったチャンミンにつられて立ち上がる
手にグラスを持ったまま、チャンミンの言葉の続きを聞く
「…あなたを愛してるのかもしれない、わからないけど…心で好きだって思ってるからこんな事まで…するのかな」


テーブルの上に置いたままの、空になった皿
それを視界に入れてふっと笑う、俺の大切な人
なんでこんなにも、心が温かくなるの
今まで知らなかったんだ
俺は何も、知らなかった


思わず後ろからチャンミンの背中を抱き締めた
グラスの中の水が僅かに零れ、チャンミンのシャツが少し濡れる


「すきだよ…」
俺の言葉に反応するように、チャンミンが俺の手からグラスを奪う
それからくるりと振り向くと、瞬時に唇も奪ってきた


「ん……、ふ‥」
「…ユノ今夜はイヤって言ったんじゃなかったの?」
「いった…」
「ならやめないと…、ね」
「イヤ……チャンミンどっか行くな、行かないで?」


ねぇ、チャンミン
俺を愛して?
口先だけの愛してるなんてもう要らないから、心で
身体で






≒≒≒≒≒






「チャン…ミン俺ばっ…かり……ぁ……」
「いいんです、今夜はあなたに気持ち良くなって貰いたいから」
「ぁ…ん……ぅ」


口内でチャンミンの舌を受けながら胸はじんじんしてる
硬く尖った二つの突起に静かに触れるチャンミンの指先
こんなに優しい時間はいつぶりだろう
あったのかな…


唇を離し、チャンミンは俺の胸先をゆっくりと弄りながら俺を見つめる
その優しく虚ろな眼差しに、全てを預けてもいいと思うんだ
それだけでもう、快感が腰に溜まって


「ユノなに…もうイきそうな顔して」
「ぁ……ぁ……イっ…ちゃう…かも‥」
「…ここだけで?…じゃあイってみて、見ててあげるから…」


チャンミンああもっと
甘えるように胸を押し付けてしまう
どきどきするんだ
連動するんだよ
ざわざわして
じんじんして


「…っ…やぁ……」
「あぁ出てるユノ…」


こんなに早くチャンミンの腹筋にかけてしまって俺は顔を覆った
「ユノいいよ、どこでもいっぱいイっていいから」
そんなことを言うもんだからつい…






─────‥






「あぁ……チャ……ン…み……っ」
「ユノ僕もすきだよ」


耳の中にダイレクトに響くチャンミンの声

息遣い
煌々と輝く天井のライトが、優しく長い律動でぼやけて見える


チャンミン、一緒にいたい、ずっと
でも、いれないかもしれない
僅かな不安が押し寄せて俺はチャンミンの背中をぎゅっとする
居たいよずっと
このままで


「…………っみ…ん……」


もう、何もかも話してしまいたい
楽になりたい
でもチャンミン、お前は傷付くだろう?
俺を、軽蔑するだろう…


「ユノ…またイくの…?イっていいよ」
「あっぁ……」
「気絶したら…明日は休んでいいから」
「ゃ……ぁ…っ…やす…まっ……な…ぃ…」
「ふふ…ユノ可愛いですね」


奉仕し続けてきた俺は、今チャンミンに奉仕されて癒されて
幸せになることに貪欲になりかけてる
こんなこと、本当は駄目なのに






≒≒≒≒≒≒






「チャンミン…俺を覚えてて、ずっと」
「何ですかいきなり、そんなサヨナラみたいな言い方」
俺の言葉にチャンミンは枕に片肘をついて俺を見下ろした


「あー…あはは…実はね、俺好きな男と別れたんだ、凄く悪いことしてる人で」
「そう、それで憂さ晴らしに僕と?」
「ちがうって…」
「冗談ですよ…ユノはその悪いことから逃げてきたんでしょう?賢いよ、人生はやり直せます…いつでも」


チャンミンはそれだけ言うと、おやすみと言ってベッドライトをカチッと消した
おいでと腕を伸ばされるからそっと寄り添う


悪いことしてる男か…
誰の物差しで図れば優劣をつけられるんだろう
どこの誰がこんな世界で人を裁けるんだろう
俺達はどうだろうか


チャンミン
俺をこんな所に囲って、お前も悪い男だ


俺は、もっと悪い男だ












つづく

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Comments 10

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2021/08/06 (Fri) 00:30

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2021/08/06 (Fri) 02:30

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2021/08/06 (Fri) 03:44

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2021/08/06 (Fri) 07:17
sari

sari

Re: タイトルなし

*の**む様
そうですね、ユノは徐々にわかってきていました。そしたら今度は悪いっていう感情がきちゃいます。ユノ可愛すぎてここのチャンミンが優しすぎるってのもあるんですけど💧
隠してますね、普通言えないですよね。そうですこれはちょっとしたオアシスでしてまたまた辛いかもしれません(ノД<)ゴメンヨ

2021/08/06 (Fri) 12:28
sari

sari

Re: タイトルなし

はじめまして様

はじめまして笑
もう、ありがとうございます‥そう言って頂けてうれしゅうございます。二人はここから変わっていきます。たぶん、辛いかもしれないけど‥最後までお付き合い頂けると幸いです。
次回がありましたら何か適当なお名前入れといて頂けると助かります♡

2021/08/06 (Fri) 12:30
sari

sari

Re: タイトルなし

ツ*ノコ様
お久しぶりです。いやいやそんなお褒め頂くと照れちゃいます。でもその書き方の下りそうなのかってなりました。無意識だからいい気分に‥とも思ってなくて、もしかしたらヤな時もあるかもなぁって。どうしよう‥笑
夏。のやつ、読ませて貰ってますよ~こっちと違って優しいヒニムだから安心して読めちゃう。また余裕できたらコメしに行かせて下さい♡

2021/08/06 (Fri) 12:32
sari

sari

Re: タイトルなし

*t様
ありがとうございます(T_T)←
そうですよ、まだ終わりませんよ今からですよ笑
こちらこそ、そんな事言って頂いてありがとうございます♡

2021/08/06 (Fri) 12:33

みん

泣いた。。。
まだ終わってないのに泣いた😭
ゆのが、、、もう何もいえないし、何度も読み返してしまいます
すばらしいです😭
チャンミンの探ってこない大人な優しさがたまりません😢

2021/08/06 (Fri) 16:48
sari

sari

Re: タイトルなし

みん様
お読み返しありがとう♡一つの章を読み返して頂けるのは嬉しいものですね。そこに色々詰まってるんだなと思うから。そうですよ、まだこれからなんです辛くなって行くけど覚悟して下さい~(ノД<)

2021/08/06 (Fri) 20:48
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sari
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