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Light in Darkness 20

2021/08/13
Light in Darkness
※R18ミンホです。登場人物は全て実在の人物団体等とは無関係です。高校生以下の方の閲覧はお断りしています。

L in D
→この作品について。パラレル/エロティックサスペンス/R20deep/刺激が強いお話なのでご注意下さい(SM表現等も有り)※レラユノからのミンホです、HCが悪役で出てきますがお話の中であっても辛い方は読まれないようにして下さい。



Light in Darkness

20





─C─


別に家に帰らなくても、ここで寝てもいい
帰っても誰も居ないしここの方が落ちつく気もする
そう思いながらシャワーを浴びて、ふと目に留まるそれ
ユノが買ってきて気に入って使ってたな
これだけ減りが早いんだ


ベリー系ミックスの女の子みたいなシャワージェルを手に取り、匂いをかいで僕はウッとなった
くそ甘い…無理だ
だけど泡立てて肌に乗せてみる
みるみるうちにユノの匂いに包まれて、僕は暫く目を閉じた
くそ甘い…無理だ


だけどユノがそこにいた
この香りが少し変化して、ユノの香りになっていたのかな
「くそ…」
どうして僕はこんなにも無力なんだろう
ここまでのし上がってきたのに、上には上がいる


あなたを助けてあげられなかった
現実を取った自分の冷酷さに少し恐ろしくなり、夜が眠れない
今夜もきっと





ガチャリとバスルームを出たところで何かの気配を感じた
僕はとっさにラックに掛かっていたハンガーを取ると、それを力任せにへし折った
こんなもの役に立つか分からないけれど、ないよりかましだ


さっとローブを羽織り身を潜める
壁にぴったりつき、顔だけを出し、辺りを見回す


カランカラン…


何かが転がった音にびくりとして、それから僕は壁伝いにゆっくりと歩いた
誰か、いる


電話はソファーに置いてきてしまった
もう、こうするしかない……
部屋のドアが開かれ、こっちに向かってくる人影に向かってそれを振り下ろす


その一歩手前で心臓がどくんと跳ね、僕の手からハンガーが落ちた
「ユノ……」


全身を黒の服に包んだユノがいる
目を見開いて僕を見る
それからユノは懐かしい声でチャンミン、と僕の名前を呼んだ


思わず抱き締めると、腹部に冷たい何かが当たった
それを見下ろし、僕は凍り付き、ゆっくりと後ずさった


「ごめんなチャンミン…」
「ユノ…そ…れ……」
「チャンミン……」


ユノはそのまま動かない
動かないけれどその銃口はこちらに向けられている
震える手で、ユノが僕に、向けているんだ


僕は悟った
ユノ、会えて嬉しかったよ
また顔を見れて
もう永遠に会えないと思ったから、これでよかった


「いいよ、ユノ」
僕は何もしてあげられなかった
せめてもの救いになるなら
あなたが助かるなら、それでいいよ


「チャンミン…来るな」
ゆっくりと近付くと、ユノは後退る
僕を脅すように構え直す


「ユノちゃんと狙って」
「なんで来るんだよ!来るなよチャンミン……」
ユノの親指が安全装置にかかり、ゆっくりと解除されるのを見る
僕は視線をユノにずらし、ユノの黒い瞳を真っ直ぐ見つめた
「愛してますよ、ユノ」
「………っ」


馬鹿だな‥
そんなクリアじゃない目で撃てるわけないでしょ
そんな潤んだ瞳で


ゴトリと鈍い音がしてそれが床に落ちる
僕はつかつかと歩み寄りユノの手を引いて自分に引き寄せた
「なんでさっさと出来ないのユノは…」


泣きじゃくるユノの頭をくしゃくしゃにして僕も泣いた
それはやっぱり、怖くないと言い聞かせていても、恐怖から解放されたからかな
男だっていうのに、情けない
こんなに愛し合っているのに、この現実が情けないよ…





「…ユノ怖かったでしょう?」
「チャンミンだって…」
「まあ…怖かったですよ…あなたわりと似合ってたし」
「ハ……言うなよ」


ユノがやっと笑ったから、僕は体を離してユノを見つめた
気が変わらないうちに足元のそれを拾い上げてデスクの引き出しに入れ、ロックをする
それから立ち尽くすユノの手を引いてシャワールームまで連れて行った


「チャンミン…今上がったとこだろ…」
「恐怖で汗だくになりました、ほらユノだって‥」


ユノ、この匂い好きでしょう?
泡で包み、手で包むように流してあげる
そんな表情でうっとりとするから、つい唇に引き寄せられる
するとユノは僕の顎を掴んで獣みたいに僕の唇を貪った


凄く強引で凄く綺麗
甘い香りで、なんてちぐはぐ
全部がユノで、全部が愛しい
僕を壁に押しつけ狂ったように僕を見て、また塞がれる唇
微かに開けた瞼の隙間から見える、その黒い瞳が揺れて僕だけを映す


そんな強気で来て‥後から啼くくせに
二人も殺し損ねて、気が狂ってしまったの?


おいでユノ
もうずっとこうしてて
あなたの気の済むまでこうしてて
きっと、朝には消えていなくなるんでしょう?


僕も消えるから、ねぇ
堂々と言っておいでユノ
ちゃんと僕を殺したと


ユノは泣きながら僕に抱かれて、そして早朝にいなくなった


デスクの引き出しは、空っぽになっていた












つづく

今日も2話更新しときました。連休中に終われると思います~

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Comments 10

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2021/08/13 (Fri) 14:42

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2021/08/13 (Fri) 15:05

みん

😭😭😭😭😭
二人が尊い。。。
切なさMAXで心が壊れそうですw
なんとか幸せにしてほしいけど。。。
なるよね、、、きっと😢😢😢

2021/08/13 (Fri) 16:20

-

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2021/08/13 (Fri) 21:04
sari

sari

Re: タイトルなし

*の**む様
出来るわけないですよね。ユノがどう落とし前つけるのかは次でわかると思います。ありがとうございます、連休中に片付けますね~。

2021/08/13 (Fri) 21:13
sari

sari

Re: タイトルなし

*ろ*き様
お久しぶりです。ありがとうございます。切ないよね~。書いててもヒリヒリしましたもん。でもほんと読む方もめっちゃしんどいんじゃなかろうか。ごめんね。ラスト頑張ります~。

2021/08/13 (Fri) 21:14
sari

sari

Re: タイトルなし

みん様
今ピークにしんどくてごめんね。幸せに‥は、幸せの形が人それぞれ違うかもしれないから、捉え方かもしれない。雰囲気ですよね要するに(笑)あとちょっとのお付き合いですがめげないでね~。

2021/08/13 (Fri) 21:15
sari

sari

Re: タイトルなし

ゆ*ゆの様
こんばんは。どうにか…、どうにかはなります!笑
辛い時は別館のアホみたいやつにgoです💨

2021/08/13 (Fri) 21:15

みよみよ

こんなに愛し合っている2人なのにチャンミンを殺せなかったユノは
どうなる?どうか2人添い遂げられますように願いたい。

2021/08/13 (Fri) 22:58
sari

sari

Re: タイトルなし

みよみよ様
こんばんは~。たぶん予想つかない展開になると思います。それは必ずしも満面の笑みで迎えられるラストじゃないかもです。でも、絶対心に残って貰える作品に仕上げてますのであと3話?かな?お付き合い下さると嬉しいです♡

2021/08/13 (Fri) 23:06
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sari
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